メリットがたくさんあるように見えるミニマリストについて。

と思われる方に向けてミニマリストのデメリットについて紹介していきます。

この記事でわかること
・ミニマリストが持つデメリット
・デメリットを乗り越えるための対策・解決案
ミニマリストのデメリット
ミニマリスト5年目の僕がTwitterやFacebook、ミニマリストに関する本を読んだ後に「メリットの裏に隠れていたデメリット」を考察してきたことをもとに紹介していきます。
ミニマリストのデメリット:「お金」
給料にこだわりがなくなる
「月10万円でより豊かに暮らすミニマリスト生活」という本が出版される通り、ミニマリストは生活コストを下げながら暮らすことができます。
現にミニマリスト5年目の僕も月々の生活費は6.5万円あれば、暮らしていけるライフスタイルです。
しかしメリットを持つ半面、こういう現状があってからか、収入が増える増えないに興味がなくなってしまうことがあります。

僕の月6.5万円の内訳はこちらから!
お金を使うことにためらいを持つ
こちらについては「財布の紐が固い」とも取れて、メリットに感じるかもしれませんが、ここではデメリットとして考えます。
経済的に豊かになるためにミニマリストになった人もいるかと思います。
しかし、日々の生活コストを下げた結果で生まれたお金を「守りすぎる」という方もいます。こういった方はお金を使うタイミングを見逃す・感覚が鈍るという傾向に陥りやすいです。
そして、お金を使うことをためらいやすい(財布の紐が固い)ということは機会損失が多いというデメリットにつながります。
何かの機会を得るために必ずお金は必要と考えることはできませんが、多くの場合、特別な体験や機会を得るためにはお金が必要です。
こういったお金を使うべきタイミングを見逃すことや感覚が鈍ることはデメリットといえるでしょう。
他の人はどんな工夫をしているの?
現にミニマリスト界で有名なミニマリストしぶさんは
60万円以上は貯金はしない
「貯金をして、通帳を眺めるのが生き甲斐」になるのは僕にとっては最悪。
「投資」ではなく、人にお金を「まわす」ということを意識している
ミニマリストであれば必要最低限以上のお金を守らずに、自分の体験や将来のためになることにお金を使っていくべきとおっしゃっています。
生活水準をあげにくい
生まれたときからミニマリストだったという人はこの世にいないと思います。
多くの場合、ある程度高かった生活水準をミニマルライフにシフトしたという方が多いです。
それが故に生活の水準が高かった生活とミニマルライフのような生活水準が低い生活のどちらもミニマリストの皆さんは知っています。
ミニマルライフを選んだ時の強い決意や厳しさ・苦労を知った先に一人の時間や自由な時間、自由なお金が生まれるという快感を得ています。
それを知っているからこそ、一度生活水準を上げるということにためらいを持つ場合があります。
上手くコントロールすれば解決できることですので、ミニマリスト思考法をもとにミニマルライフをコントロールしていきましょう。
ミニマリストの思考について詳しく
ミニマリストのデメリット:「病」
健康になるためミニマリストになると決意した人も次のようなリスクがあります。認識しておくだけでもリスク低減できます。
強迫性パーソナリティ障害
強迫性パーソナリティ障害とは
秩序や流儀にこだわりが強すぎて完璧に物事をやり遂げようとし、日常生活に支障をきたす病気
ミニマリストの中には持ちものにこだわりを持つ人や一定の生活リズムがある人など、「型」にはめる人が多い傾向です。現にミニマリスト5年目の僕もこの傾向にある一人です。
こういった方は「強迫性パーソナリティ障害」に注意が必要です。
日々の生活で非ノーマルなことが起きると思考が固くなったり、怒りっぽくなったりと自分だけでなく周りの人に害を与えるリスクも考えられます。
こういう障害のリスクがあるということを知っておくだけでもリスクを低減できる行動かと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
僕はこの考えを意識しています。
- こだわりと完成度はいつも8割
- できないことを知る、できる人に頼る
- 自分にとっては完璧だけど、人にとっては完璧ではない
→あまり意味のない努力と捉える
気分障害のリスク
気分障害とは
ほぼ1日中持続する抑うつ気分が長期間続く慢性疾患です。
この病気の特徴は、社会や家庭への不適応感や罪責感、さまざまな刺激への過敏性、
人や社会への怒り、社会からのひきこもり、興味の喪失、疲れやすさや活力の減退、生産性の欠如です。
以前から、日本では抑うつ神経症といわれていた病気で、神経症性うつ病とも言われていました。
出典:神楽坂こころのクリニック
ミニマリストの方はミニマリストを見て学び、実践し、自分のミニマルライフを磨いていきます。つまり、ミニマリスト意外の暮らしを見ることがあまりないです。
それが故にミニマリスト以外の環境や家庭を見たり、普段しない体験をするとそれが悪い刺激となってしまう場合があります。
疲れやすくなったり、日々の行動力や活力が奪われてしまうということが起きてしまいます。
内向的な人がミニマリストになる場合はさらに注意したほうが良いですね。
僕なりの対策
「自分にとってのミニマリストを定義し、誰も同じ環境ではない」
ということを考え、貫くことが一番です。
そうすることで、体感し慣れない刺激も環境にも適用しやすくなってきます。
初心者向けのステップ解説でも詳しく紹介しています
ミニマリストのデメリット:「人間関係」
他人のライフスタイルに違和感を感じてしまう
先述の「気分障害のリスク」でも書きましたが、他の環境や家庭を見たりすると、どうしても自分のミニマルライフからすると理解できない部分が出てきてしまいます。
「もっとこうしたらいいのに」「こうやったら楽になれるのに」と他の人がやっていること、持っているモノに違和感を感じてくるのです。
僕はこう考える時期がありましたが、考えの転換を意識しました。
「考えたところで自分に変化はない」
です。
こうすると楽で、違和感もただの違和感で不快な気持ちにはなりません。
「ミニマリストなのに」
買い物を一緒にしたりするときによく言われることがあります。
ただ、買い物をしているだけなのにもかかわらず、まるでミニマリストが買い物するとダメみたいなものの
言われ方をされます。
ミニマリスト特有の受け言葉であり、どこか腑に落ちない一言であり、デメリットだと思ってしまう瞬間です。
こう考える
ミニマリストの所有物は〇〇個と決まっているわけではないですし、買い物の仕方はミニマリストの皆さんそれぞれで定義し、自分にとってのミニマリストというものをもっています。
それで対策は十分です。
他人に押し付けるリスクがある
僕が昔していたこと
ミニマリストを極めはじめた1年前くらいに「ミニマリストになってよかった」と思う瞬間がいくつもあり、他人へこの素晴らしさを共有していまし、「君もミニマリストにならないか?」と勧めていました。

「ミニマリスト啓蒙活動」をすることはデメリット。
この活動は「人を遠ざけます」
ミニマルライフはすぐにでも取り入れられるライフスタイルでもありませんし、体感してもらうにはとても難しい啓蒙商品でした。
とっつきにくい考えやスタイルに人は嫌悪感を抱きがちです。

しっかり、どんなバックグランドがあってどんな達成実績があるのかということを伝えられることができれば人が遠ざかっていくことはないと思いますので、啓蒙活動をするのであればしっかり伝えられるようにしておきましょう。
他の「人から遠ざかれないような」啓蒙活動
「本」をオススメするのが良いです。
僕の暮らしを理解してもらうために読んでもらった本は以下の3つ。

ミニマリストデメリット:「モノ」
客をもてなせない
部屋に関するデメリットとも言えますが、ミニマリストの部屋は人を「お・も・て・な・し」ができません。
多くのミニマリストの場合、自分(自分たち)のために整えた部屋ですので基本的に他人が来る想定をしていません。せっかく人を家に連れてきたのに、固い床に座ってもらうことになってしまう。なんてことも…。
僕の「お・も・て・な・し」?
僕の場合、これは少し寂しいなと思ったので収納スツールを3つ用意しました。来客時にはこちら(↓)を使ってもらいます。
1個は寝袋を収納用
2個は防災道具が入っています。
3個は空です。(余白は大切。収納を埋めない)
また、引っ越しの時には段ボールを使わずにこちらの収納スツールにモノを入れてタクシーで引っ越す予定です。
ものを見て思い出を振り返ることができない
ミニマリストはモノが少ないので、「モノには魂が宿る」といったようなモノから感じる機会が物理的に少ないです。
それに伴い、思い出の品を見てその時を思い出すということも少なくなってきます。
現に僕の部屋にはこのモノをみるとあの時を思い出すというモノは3つのみ。
思い出を蘇らせる僕のアイテム
- 大切な人からの手紙
- 旅行先で購入した絵画のポストカード
- 人生で一番最初に持ったお財布
ミニマリストの中には卒業アルバムを手放す方もいらっしゃるので、モノから思い出を振り返るということがなくなってしまいます。ここについてはミニマリストが定める「モノへの執着の度合い」によりますね。
ときどき手放してから後悔する
僕にも経験があります。
一度PCのマウスを手放したことがあります。出かけるときなど持ちものが減り、身軽になりました。しかし、作業効率は落ちました。
左手でショートカットキーを押して、右手でクリックする作業効率には勝てませんでした。そこで、僕は手放したことを後悔しました。

結婚から遠ざかる
ミニマリストのデメリットの最後は「将来」についてです。
ミニマリストの生活を理解してもらうことは何とかできますが、一緒に暮らす、生計を共にするということに関してはとても難しいため、婚約が遠ざかるというパターンが多いです。
結婚してから、夫婦で「ミニマルライフ」について考えるというパターンは多いのですが、導入から「ミニマリストと婚約する」ということは難しいようです。
若いうちに結婚生活を送りたいといった方は現状もしくはこれからのミニマルライフスタイルの定義を見直す必要があると思います。
ミニマリストのデメリットはどう乗り越える?
全12のミニマリストのデメリット
- 給料にこだわりがなくなる
- お金を使うことにためらう
- 生活水準をあげにくい
- 強迫性パーソナリティ障害
- 気分障害のリスク
- 他人のライフスタイルに違和感を感じてしまう
- 「ミニマリストなのに」
- 他人に押し付けるリスクがある
- 客をもてなせない
- ものを見て思い出を振り返ることができない
- ときどき手放してから後悔する
- 結婚から遠ざかる
以上に挙げてきた全12のデメリット一度振り返って分析してみましょう。


デメリットのすべては数量的な要因ではなく、定性的な要因。そして、外部的要因ではなく、自発的な要因が多いのが見えてくるでしょうか。
少し難しい言葉を使ってしまいましたが、例をもとにゆっくりみていきましょう。
「お金」について取り上げましたが、それはすべて個人の裁量次第でコントロールできる。数量的な要因(量や数に関する要因)ではありません。
「モノ」や「人間関係」、「病」についても何かの指標があるわけではなく、定性的でかつ感覚的な問題(感情的・心情的な視点や個人の気持ちや考えに左右される)であることが読み取れます。
このように、ミニマリスト自身が「自らのライフスタイルを自らで定義したことで発生する感覚的な要因によるデメリット」であることが多いと見えてきます。
ですので、
「自らの定義」と「感覚的な要因」
をミニマリスト自身でコントロールするように心がけることでデメリットに対してアプローチすることが可能です。
ぜひ、ミニマリストにこれからなる方、または現状ミニマリストである方はこれらのデメリットを痛感してしまった際には、自らをコントロールすることで対処は可能であるということを覚えておきましょう。
まとめ
今回は「【図解】ミニマリストのデメリット。全12のイラストで読み解き、対策する」と題してメリットばかりに見えるミニマリストのデメリットを紹介しました。全12種のデメリットを図解を用いて説明し、部分的に対策も加えて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
デメリットを乗り越えたいと思ったときにはミニマリスト5年目の僕なりの解決策を思い出していただき、実践していただけると幸いです。