【図解】ミニマリスト佐々木典士さんが考える「脳と所有」の仕組み

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2015年6月12日に発売されてもなお、全ミニマリストのバイブルとなり続けている書籍

「ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ 」

に記されている内容をもとに

1.ミニマリストについて
2.なぜ人は所有するのか

を紐解き、図解で解説していきます。

ミニマリストとは?なんてもう知っていますよ
「とは?」ではなく、この記事ではミニマリストに関係する人や歴史、文化について紹介していきますよ。

この記事のポイント

「ミニマリストについて」は日本の歴史や現代にも通じるミニマリズムをもとに考え、「なぜ人は所有するのか」については人間の脳や習性、本質的な事実を踏まえて図解で紹介していきます。


佐々木典士さんとは?

香川県出身1979年生まれの男性ミニマリスト。

作家/編集者であり、2015年に出版した「ぼくたちに、もうモノは必要ない。- 断捨離からミニマリストへ」は26か国語に翻訳されました。

2作目の「ぼくたちは習慣で、できている。」においても10か国語に翻訳され、国内外からも注目される有名ミニマリストです。

著者の佐々木さん自身は根っからのミニマリストではありません。怠惰な生活から変化し、ミニマリストになった方です。

ミニマリスト佐々木典士

ミニマリストになった佐々木さん

ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ

ミニマリスト佐々木典士

モノが少ない、幸せがある。だから、ぼくたちに、もうモノは必要ない

という冒頭の一言。そして、

ぼくたちは幸せについて、あまりにも無知である

と綴り、本の冒頭「はじめに」から佐々木さんの世界観、丸出しです。

 

2015年に出版され6年が経ちますが、2021年現在でもAmazonレビューコメントは更新され続け、高評価を得ています。

何度読んでも面白い
ミニマリストの基本となる

といったコメントが多く見られます。

 

この本が伝える内容は以下の通りです。

本書の内容

  • ミニマリストとは何か、なぜ生まれたのか
  • 増えすぎたモノが持っている意味について
  • 捨てるためのテクニック、そして「捨てたい病」の対策
  • 「モノ」を減らした結果で起きた変化について
  • 著者佐々木さんの変化がなぜ「幸せ」につながったのか

人間の脳の仕組みや習性や本質的な欲求に触れながら、ミニマリストについて考え、そして佐々木さん自身の幸せの変化について紹介されています。

 

ミニマリストについての理解を深めるための章に加えて、何度も読み返したい「モノ減らすためのテクニック」や「断捨離に困ったときの対処法」についても記されていますので、僕のようにミニマリストを知ってから5年たった今読み返しても面白い内容です。

ミニマリスト佐々木典士さんが考える「脳と所有」

では、本ブログ記事のテーマである

1.ミニマリストについて
2.なぜ人は所有するのか

を図解で紐解いていきます。

ミニマリストについて

「ミニマリストとは?」ではなく、純粋にミニマリストについてどんなことが言えるのかを解説します

日本人はみんなミニマリストだった

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

 

生まれた時に誰しも何も持っていなかったように日本人もミニマリストでした。

いつでも建て替えが可能な家を持ち、身軽で、健脚に走り回る日本人。
日本を訪れた外国人は着物を2,3着しか持っていないのにも関わらず、清潔な日本人を見て驚いたといいます。

日本の文化にはミニマリズムの本質が隠されている嗜みがあります。

「茶道」

です。

茶室へは小さな入口から入室し、武士もその時は身から刀を外し、身分などは関係なく、真摯に「茶」を嗜みます。

ただ人と人が向き合い、その空間と時間を楽しむこと。
一つの物事のために周りのモノを研ぎ澄ます。

これはミニマリズムに通じる文化だといえます。

逆輸入されたミニマリズム

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

 

突然ですが、ミニマルな製品と聞いてどんな製品を思いつきますか?
色々な製品が思いつくと思いますが、必ず出てくるのはiPhone・Apple製品ではないでしょうか。

そのAppleを創設したうちの一人であるのはスティーブ・ジョブス。

言わずと知れたミニマリストであったスティーブ・ジョブスは日本の文化にかなり影響を受けていたと言われています。
日本の「禅」の修行に打ち込みたいと本気で考えるほど、ジョブスは「禅」の信奉者でした。

限りなくミニマルに削ぎ落し、ボタンが一つしかなく、説明書が要らないほど、シンプルな操作性を追及したiPhoneの背景には日本の「禅」という教えが少なからず関係していたのではないでしょうか。

究極のミニマリストは誰か?

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

ミニマリストがいつ頃生まれたか、そして最も優れたミニマリストを求めることはとても不毛な追求です。なぜなら、生まれたときの人間が一番のミニマリストだからです。

しかし、実在した究極のミニマリストをあえて掘り下げ、事実を知っておくのも面白いかもしれません。

著者の佐々木さんは前に述べたスティーブ・ジョブスに加え、

佐々木さんが思いついたミニマリスト

  • ガンジー
  • マザーテレサ
  • ディオゲネス

の名前を挙げます。簡単に説明しておきます。

ガンジー

「無所有」を説き、彼の部屋には何一つモノがなかったそうです。

マザーテレサ

亡くなった時に残されていたモノはたった4つ。

ディオゲネス

古代ギリシャの哲学者。布一枚を身にまとい、水を飲むためのお椀を持っていましたが子供が水を手ですくって飲む姿を見て、そのお椀を叩き割ったそうです。

布一枚とお椀を持っていましたが、お椀は叩き割り、所有物が一つになったディオゲネスがミニマリストチャンピオンです。
日本でこのチャンピオンに勝とうとすると捕まっちゃうので、勝とうとするのはやめて、「誰よりもモノが少ない選手権」はもう辞めにしましょう。

「人間」は5万年前のハードウェア

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

私たちの行動や思考を司るハードウェア -脳- は5万年前から全く変化していません。

変化しないハードウェアに進化し続けている情報やモノを詰め込みすぎているのが、現代の状況です。
メモリの増強ができず、他の端末と接続もできないハードウェアにいくら情報やモノを詰め込んでも処理速度が低下する一方です。

だからこそいっぱいになったメモリのデータを「減らす」。これがミニマリストをとらえるうえで重要な考え方です。

なぜ人は所有するのか

ここからは「なぜ人はモノを持ちたがるのか」、「新しいモノを求めるのか」を人間の脳や習慣、本質的な事実を踏まえて解説していきます。

欲しかったすべてのモノは持っていた

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

なぜ人は所有するのかということを考える前にこの事実を知っておく必要があります。

僕も含め、この記事を読んでいる皆さんは「今までの欲しいと思っていたものはすでに持っている」ことがほとんどです。

ん?なわけないでしょう?

今の現状が理想と全くかけ離れていると感じている人に向けて、著者の佐々木さんはとてもいい例を挙げてくれています。

ブラックな職場を願っていた?

仕事を例にとって説明します。

多くの人は履歴書を送り、面接を受け、入社したはずの会社で働いています。

予想していなかったブラックな職場や嫌な上司がいたかもしれませんが、一度は自分の意思で「ここで働きたい」と思ったから今の状況があります。
その意思がなければ履歴書を送ることも面接もしていないはず。

さらには内定承諾後、贅沢なことに断れる選択肢もあったはず。しかし、皆さんは今の職場で働いています。
一度「働きたい!」とあの時に願っていたことはすでに叶っています。

住んでいる家や買い物についても同じようなことが言えます。

新しい暮らしを、新しい部屋で楽しみに、ドキドキして入居したあの頃。
財布を握りしめて、街へ出て、「これだ!」と思って手にした服も購入でき、「欲しい」と思っていたことが叶っているはずです。

しかし、不幸に思っている方が多い…。

なぜでしょうか…。

続いて説明していきます。この前提は抑えておいてくださいね。

「慣れ」という毒

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

人の脳は何かの対象に対して、叶った願いに対して、「慣れ」→「当たり前」→「飽き」という流れに行き着きます。

この記事を読んでいる皆さんにも思い当たる節があるのでは…。

一度入社した会社から転職を考え、一番のお気に入りだったコートも着ているうちに飽きる、住んでいた家も引っ越したくなります。

この「慣れ」が生み出す仕組みによって、叶った願いに対して不満が募り、不幸を感じてしまうのです。

つまり、「慣れ」がなかったら幸せなままでいられるという考え方もできます。

「慣れ」がなければ、新しいモノが増えることもなければ、iPhoneも12まで発売されることもないです。なんでこんな厄介な感情が人間には備わっているんですかね…。

なぜ、新しいモノばかり求めてしまうのか

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

この厄介な感情、「慣れ」を読み解くためには人の習性や脳について知ることが必要です。

結論から言いますと、脳が「差」を刺激として受け取るからです。

ずーっと見続けていたテレビが飽きて寝てしまうが、父が「見てないだろ」といってテレビの電源を消したときに目が覚めるように。

静かな図書館で読書をしているときに、隣から会話が聞こえてきて全く読書に集中できないように。

どれも、「いままでとは違う」「変化した」ということをトリガーに、人は刺激を受け、反応します。

これをモノに置き換えると

どうしても手に入れたかったモノが手に入ったが、そのモノに満足し続けられないのはそこに変化や移ろいといった「差」がないから、人はモノを増やすという行動に至ります。

脳が「差」という刺激を受け取れなくなり、

「慣れ」→「当たり前」→「飽き」

という流れを作ることによって、人はモノを求めます。人間の脳は刺激の量ではなく「差」に反応する生き物という捉え方が必要になります。

ピックアップ

ジャケットを10回目に着たときの喜び

犬や猫などどんな動物にも持っていない人間の特性はたくさんありますが、その一つに未来を予測するという力があります。しかし、この未来を予測するというものは短期的な予測しかできません。

「これだ!」と決めてカードを差し出し、購入したそのジャケットを「はじめて着るときの気持ち」は予測できても、「10回目に着たときの慣れの気持ち」は想像できません。

これはどうにもこうにも予測できないです…。

「自分の価値」を伝えるためのモノ

ぼくたちに、もうモノは必要ない。

どうしてモノを持とうとするのか。

それは「自分の価値」を証明するために手っ取り早いのが、モノを所有するということだからです。

人はモノを通して誰かに伝えようと懸命です。

かの有名な武将も大きな城を立てて、権力を証明しようと思いました。
モノは物理的なものにとどまりません。評価も一つの「モノ」です。
SNSでの「いいね」機能、コメントなど…。

ミニマリストになってからは自分の価値を証明するためモノを持つということがかなり減りましたが、ときどき考えてしまいます。
「このモノを持っている自分は〇〇」といったように…。
「自分の価値」を証明するため。というかなり厳しい事実ですが、仕方がありません。
この証明の仕方は歴史は長く、証明の仕方に選択肢が僕にはなかったですから…。

佐々木さんが考える「脳と所有」のその先

長々と佐々木さんが考える

1.ミニマリストについて
2.なぜ人は所有するのか

を図解で解説しました。いかがでしたでしょうか。

ミニマリスト本は作者自身の生活や背景をメインとして書かれたモノが多いですが、佐々木さんの著書「ぼくたちに、もうモノは必要ない。- 断捨離からミニマリストへ」はそもそもの人間のメカニズムについて紐づけ、「なぜ」「どうして」というところを追求してミニマリズムを考えていく姿勢がとても新鮮で面白いです。

 

僕が図解したのは全5章272ページの一部です。

紹介してきた「ミニマリストについて」「なぜ人は所有するのか」以外にも、

本の続き

  • 捨てるためのテクニックと「捨てたい病」の処方箋
  • 「モノ」を減らした結果で起きた変化について
  • 佐々木さんの変化がなぜ「幸せ」につながったのか

といったトピックを章立てで綴られています。かなり興味深くないですか?

「脳と所有」の関係を知った佐々木さんがミニマリストとしてどんな生き方をしているのか、どんな方法でミニマリストになったのか、「捨てたい病」の処方箋って?

などなど、気になることばかりだと思います。ぜひ、お手に取って最後まで読んでみて下さい。

ミニマリストになろうということではなく、皆さんの周りにいる(?)ミニマリストについて理解するための一冊になるはずです。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。