今週も朝から晩まで頑張って働いた。
頑張った自分にご褒美を。
ちょぴり贅沢な美味しい一品を用意しよう。
そうとなったら、もうひと頑張り。
重い腰を上げて、買いに行こう。
“あなただけの” 特別なさば缶 を。
この『週末SABA刊』は、日本中の“今週頑張った”を癒すちょっぴり贅沢なさば缶を紹介し、
各々によって変わる“サバ汁”の簡単な〆方まで解説している週刊コラムである。
週末さば缶#15|味の明太子ふくや 明太王鯖
日本中の食卓で愛され続ける「明太子」は日本が朝鮮半島を統治していた時代に半島の南部 釜山で食べられていた明卵漬(ミョンランジョ)と呼ばれる惣菜が起源。
その惣菜はニンニクと唐辛子で漬け込み後に発酵させたスケトウダラ卵巣のキムチ漬けであったが、九州 福岡に持ち込まれた後に塩漬け熟成・塩抜き、唐辛子と昆布の調味液に漬け込んで発酵させるという日本人の口に合うような味付けに改良し今日の「明太子」に生まれ変わった。
意外にも純日本製の食べ物ではない。
そんな明太子といえば白米だけでなく様々な料理や食材と組み合わせも魅力の一つ。「明太マヨ」「明太だし巻きたまご」などジャンルを問わず西洋風、和風にアレンジすることが可能だ。
そして、また違った”明太子アレンジ”を実現した商品がここにある。
週末SABA刊#15は「明太子の本元が、鯖に出会うとき」と題して、
これが主役。大ぶりな鯖を博多明太子と一緒に食べられるこの商品を今週末の憩いのお供にしよう。
本商品の販売と製造をしている企業は異なり、販売は日本で初めて辛子明太子を製造・販売した福岡の名店 ふくや 。そして、製造はこれまでも何度か登場してきた 福井缶詰 が担い、グルメな人であれば強力なタッグであることは既に察していることだろう。
間違いのない素材の風味や食感、2つが合わさったときの化学反応に着目して今回もじっくり味わうとしよう。「明太子」を含むサバ汁を使った「サバ汁の〆方」も楽しみに、ぜひ最後まで読み進めて行ってほしい。
外缶(観)
背中の「青」縞が特徴的な鯖もこのパッケージの中では「赤」に染まり、頭には金色の王冠がのっている。
パッケージはさば缶“らしくない”。
“らしくない“パッケージは本商品の大きな魅力の一つであり、良い効果を生む機能になり得る。
というのも、ぱっと見でさば缶とは判別できないパッケージを商品に採用することで、販売側はさば缶を陳列するべき場所以外でこれを陳列できる。例えばスーパーの生鮮コーナーや調味料売り場といった場所。
普段とは違う場所で陳列されたさば缶は、元からそれを買う気ではなかった消費者の手に渡る機会が増え、
「へぇ、こんなさば缶があるんだ。1つ買って食べてみようか」
となったりする。
潜在的な無知状態から「へえ」や「はっと」となるあの瞬間を作り出し、一気に消費者の心を奪うのだ。
現に僕がこのさば缶を手にしたあと、50代男性が本商品を手に取り少時間かけてパッケージを見た。そしてそっと同い年くらいの女性が持っていた買い物かごに入れて微笑ましく精肉コーナーに向かって行った。
あの夫婦の週末は優雅な週末になるはず。もしかするとさば缶マニアのスタートになるかも。
更にパッケージをよく見ると、白地部分には帆布(平織りで織られた厚手の布)のような模様がついていた。帆を張って風を受けて進む帆船から着想を得ているのかは不確かだが、高貴な演出に一役買っていると思う。
細かい部分を観察し、どんな事を連想できるか考えて缶詰を嗜むと、より一層その憩いの時間が長くなり、週末の満足度や温厚な気持ちが高まる
“赤い”鯖はパッケージの周りを沿うように描かれている。尻ビレ、第二の背びれもしっかり描かれており、普段あまり意識することのない鯖の全体像を観察することもできる。
福井缶詰自慢の大ぶりなノルウェー産の鯖を使用。結構な頻度で福井缶詰のさば缶を食べているが、毎回その鯖の大きさに驚かされる。
その鯖にピリッとした明太子をなじませているとのこと。
最後に商品説明について確認しておこう。
「内容総量165g、固形量135g」というこの重量感はもはや福井缶詰のデフォルト値と言ってもいいほど。他のさば缶に比べても内容総量に対して固形量の割合が高く、食べ終わりの満足度が高まる要素の1つ。
「鯖×明太子」という食べ合わせの前提として、鯖はオリーブ漬けであることも念頭に置いておこう。
では、中身をじっくり見ていくとしよう。
中身
直径8cmほどの大きな缶に、ピッタリと、そしてぎっしりと大きな鯖の切り身が詰まっている。切り身を缶のサイズいっぱいに詰めるために、一缶一缶手作業で詰めているという福井缶詰のこだわりがある。
これが機械による詰め作業であれば、便宜と型崩れ防止を考慮して切り身のサイズを一回り小さくしなければならない。小さなこだわりや工程の違いで最終的な「型」が大きく変わるのだ。
オリーブオイルに浸った大ぶりな鯖の上にはまばらにすけとうだらの卵がのっている。
普段、明太子は原型のまま見ることが多いのでこういったオイリーな様子の明太子を見るとなんとも新鮮な気持ちになる。
缶に詰められた鯖を慎重に取り出し、皿へ移した。
大きなサイズの鯖を見て、せっかくだからと1.5口ほどのサイズに箸で割り、口を大きく開けて頬張ってみた。
食べ始めはオイルと鯖の脂が口の中でまろやかに感じ、次第に塩味と辛子明太子の「しょっぱ辛さ」を感じる。口の中でずっとそれを噛み続け、味の変化を長時間楽しみたくなる一口だった。
水煮のスッキリとした味わいとは違い、ぐっと深く、”重たい“印象を受けるオイル漬けのまろやかさが先行。その後は「そろそろでしょ?」と言わんばかりに塩味と辛子明太子の風味がじわじわと広がって来る。
風味の変化過程は「1→2」といった収束的な変化ではなく、「1→2→1→2…」といったように何度も何度も変化し続けた。それも辛子明太子が切り身の上にまばらに添えられ、味わう部分の違いで感じ方が変わることが所以だと考察できる。
また、すけとうだらの卵のプチプチとした食感をさば缶で感じる機会が新鮮で、おもしろい。
サバ汁の〆方
毎缶(刊)『サバ汁の〆方』と題して鯖の切り身を食べた後に残った汁=サバ汁を使って楽しめるレシピを用意している。
本缶のサバ汁は辛子明太子と漬け液のオリーブオイルが合わさった上の写真のような汁がサバ汁となる。
その〆を共にするのはこれから時期に旬を迎える”あの野菜”だ
〆方
今回〆を共にするのは、「アスパラガス」。
4〜6月にかけて旬を迎えるグリーンアスパラガスは出始めのものが甘みが強くておいしいと言われている。早速地元のスーパーで北海道産のアスパラガスを使用してサバ汁と一緒に〆を食す。
〆までの調理はいたって簡単。
サバ汁に含んでいるオリーブオイル使ってアスパラガスを生固さが少し取り除けるくらいまで炒める。
アスパラガスに少しテカリがつくくらいが目安。
若干の固さが残るのもそれもそれでアスパラガスらしく美味しくいただける。
炒め終わったならば、サバ汁に含んだ辛子明太子を丁寧にスプーンですくい、アスパラガスにのせてるだけ。
これで至極の〆の完成。
マヨネーズを混ぜて甘さと酸味を加えることも検討したが、それはしない。アスパラガスの甘さや茎部分を食べたときに感じる若干の苦味をしっかりと楽しむためにはこれくらいシンプルなほうが良かったりする。
明太子の「プチッ」とした食感の後に感じる塩味と辛味は鯖と一緒に食べていたときよりも増したような。
アスパラガスに関わらずどんな野菜でも食べ合わせが可能なサバ汁であった。
一缶で2品楽しめる商品設計が予めされているのか、開発担当者に確認してみたいところだ。
まとめ:週末さば缶#|味の明太子ふくや 明太王鯖
オリーブオイルに浸されたノルウェー産の大きな鯖はまろやかに仕上がり、それを博多の名店 ふくやの明太子と一緒に食べ合わせられる味の明太子ふくや 明太王鯖を紹介してきた。
そのものの完成度はもちろん、残ったサバ汁を使ったアレンジも無限大である本商品が気になり次第、ぜひ手にとって召し上がっていただきたい。
長かった大型連休も終わり、またいつもの平日が始まる。
5月病はゆっくり治療していこう。
今回紹介したさば缶
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#15 缶(完)
来週もきっと朝から晩まで頑張って働く。
今のうちにご褒美を考えよう。
ちょぴり贅沢な美味しい一品を用意しよう。
そうとなったら、
財布が緩いうちに、買っておこう。
“あなただけの” 特別なさば缶 を。
僕は次の週末に向けて“さば缶”を探す旅に出る。
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