(※この日記は明日9/5 英国へ飛び立つ友人に贈る)
【オムニバス】
ラテン語で「全ての物の為に」を意味する語。それを語源として、英語では「多数のものを含む」「包括的な」「抱き合わせの」といった意味で使われる。
まずは、改めて留学決定おめでとう!
コロ助のおかげで、旅立ちがかなり遅くなってしまったね。
明日という日に至るまで、僕らが想像できないほどきっと色んな事があったと思う。
例えば、「You」の周りの同い年が就職をして社会人になって、仕事があーだこーだとか。
周りをみて「私は私」と信じていたかと思うけど、「私って今後どうなってしまうのかな」なんて少し不安に思う日もあったんじゃないかな。
大半の人、僕も含め普通の人はそう思うから。
世界が、この国が、目先が一向に変化しないまま、それでも自分の可能性を信じて夢・経験のためにじっと我慢したことで明日を迎えられること、そして頑張ってきた自分をどうか褒めてあげてほしい。
そして、誰もが危険な状態に陥る可能性がある日々の中で死なないでいてくれて本当に良かった。
生きててよかったね。
過去のインタビュー記事で僕がYouに対して思った/思っている事をあとがきに記したことがあるから、なんかあったらあの記事を見て少しでも元気になってほしいと思う。
ただ、改めて思うことがあったから「追記」というカタチで今回この記事を作ることにしてみた。
しばらく日本語を見る機会がないだろうから、最後の日本語エッセイ?手紙?として読んでみて。
母、父、友人、その次の友人、そしてその次の友人からのメッセージを読むくらいの感覚で問題なし。
「モノづくりは僕たち人間が最もそれらしく生きるための手段」
だなって最近よく思う。
狩りをするため道具を作るように、食べる/飲むために食器やコップを作ったように、心地よさを求めるために住居を作るように。
僕たちの祖先は人間らしく、豊かになるためにいつだってモノづくりをしてきた。
今も「クリエーター」「作り手」と呼ばれるような人たちの方がモノ・コトの感受性は豊かだし、選ぶ言葉・音・色は“人間らしさ”が少し劣った僕たちにはよく刺さってくる。
僕のブログだってそう、少なからず文字の組み合わせというモノを作ってると思ってる。少しは人間らしく生きているなって実感する。
そんなこんなで、そう思うようになった。
そしてそれを思うことと同時に、「You」を思い出す!
なんせYouはモノを作れるし、(言葉はちょっとあれだけど)音・色の感受性は豊かだと思うし。
つまり、Youは色んなモノ・コトを兼ね備えた オムニバスな存在で、僕が知っているなかで最も人間らしいな!と。
僕はそう思う。
これから世界は大きく進展もすれば、大きく後退もするし、凄まじい変化が待ってると思う。
世界の中心都市の1つ ロンドンで生活をするのであれば嫌でもそう感じるんじゃないかな。
不変的であったかのような「意味ある/意味ない」「役に立つ/役に立たない」の2軸で考えられてきたモノづくり思考もきっとあっという間に変わってしまうだろうね。
けど、その中でも不変なことが1つだけあるとも最近学んで。
「“意味のコピー”はできない」
な、と。
どんなモノも、作り手が意味を込めたならばそれらが包含したユニークな作品となって、かつ量的指標の対象にもならない。
作り手が生きている限りずっとその意味を伝えられるし、さらには僕らがそのモノに関わることがあるのならば思いや意味を享受できたりもするな、と。
Youたちが最近リリースしたアイテムだってそう。
“今”に対して違和感をおぼえて、それを「カタチ」で解決できないか。と必死にもがいて、頭を悩ませて、戦って、時間を要して、生まれたモノたちばかりなんだろう。
そこにはすごく大きな意味があって、誰もコピーできたりはしないし、メーターで図れたもんじゃないよね。
僕らがそれを見て、使って、どうしてこれが生まれたんだろうと考えるとその意味をシェアできるんじゃないかな。
もっと“その意味”を知りたい!
かなり遠回りをしてしまったな、、
この記事のメッセージとしては、
どんなに年月が経とうが、どんなに世界が変化しようとも、どうか「意味のある」モノを作り続けて!作り手でいて!
どんなカタチでも良い、僕らにシェアして!
だから、それを成し遂げるために多くのコトを学んで、生きて日本に帰ってきて!
というメッセージを贈りたかったんだ。
最後に。
【オムニバス】は大量の人員を輸送することを目的とした乗合自動車という意味もある。
Youの周りのみんな、Youの父母も、そのオムニバスに乗ってるんだから、すごい世界を見せてやってくれ!見せてくれ!
到着地が分からないからこそ、楽しみだ!ワクワクだ!
そして、時がきたら、
キングス・クロスの半円形ガラスが見える方の入り口で待ち合わせをしよう!
僕はヒースローからそこへ向かう!
Youはビックな存在になって「どん」と待ち構えていてくれ!
このブログはスーツケースに詰め込む必要も無いし、いつだって、どこだって見返せる。
史上最もミニマルな餞別だ!
さあ、いけ!!
僕らの“オムニバス”!
ロンドナーはくどいやつは嫌うからな!
結論ファーストに気をつけろ?僕もな!
09/04/2022