【週末さば缶#7】吉野家 缶飯焼塩さば丼

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今週も朝から晩まで頑張って働いた。

頑張った自分にご褒美を。

ちょぴり贅沢な美味しい一品を用意しよう。

そうとなったら、もうひと頑張り。

重い腰を上げて、買いに行こう。

“あなただけの” 特別なさば缶 を。

 

 

この『週末SABA刊』は、日本中の“今週頑張った”を癒すちょっぴり贅沢なさば缶を紹介し、

各々によって変わる“サバ汁”の簡単な〆方まで解説している週刊コラムである。

 

 

週末さば缶#7|吉野家 缶飯焼塩さば丼

このコラムを読んでいるあなたは『非常用保存食』をストックしているだろうか。ストックしているのであれば、それは『ただの非常用保存食』ではないだろうか。

ひと昔であれば、えいようかんビスコを保管していればよかったが、今はその程度ではダメかもしれない。

 

近年、そのクオリティや豊富なジャンル展開を重視する傾向にあり、災害時でも人々が「美味しい」と言えるよう食品メーカーが日夜非常用保存食の開発に励んでいる。

例えば、「美味しい」とは到底言えなかったパンの缶詰も原材料や食感を重視し、缶詰クオリティの域を優に超えてきている。変わり種の部類でいえば、最長5年間の保存可能な“ポテトチップス缶”なるものも販売されている。

このように今、『美味しく、新しい非常用保存食』が注目を集めている。

今回はその中でも、本コラムのメインである『さば缶』に沿った変わり種の一品を紹介しよう。

 

週末SABA刊(さば缶)表紙#7-80

 

週末SABA刊#7は「非常食 “並盛りで”」と題して、

吉野家 缶飯焼塩さば丼

を紹介する。

 

本商品は大手牛丼チェーンの吉野家常温で食べられる非常用保存食として展開している。

吉野家は店舗外でもそのブランドを楽しめるようにと、冷凍食品や漬物・薬味、グッズなどをオンラインショップで販売している。今回紹介する缶詰の『缶飯シリーズ』もその1つだ。

本シリーズでは牛丼や豚丼などのおなじみの丼から焼鶏といった珍しい丼も展開されている。

缶飯シリーズ引用元:吉野家 公式オンラインショップ

吉野家で「鯖」を食べようと思っても提供されている商品は鯖みそ定食のみで他にはない。吉野家が「鯖を扱ってくるとは…」と少し不思議な気持ちになるが、同時に期待感も湧く。

また、鯖の“塩焼き”というジャンルもさば缶の中でも数少なく、丼ともなればその珍しさに期待が高まるばかり。

さあ、期待のままに商品をじっくり見ていくとしよう。

 

外缶(観)

週末のさば缶1

 

まず、ぱっと見で感じることは水色のパッケージが斬新だということ。この色のパッケージの缶詰どころか商品が世の中になかなか無いので本当に食品か?と疑いたくなってしまう。

 

週末のさば缶2

 

パッケージにはおなじみの相撲体で書かれた「吉野家」の文字。その下に「」あるいは「」という文字がくればしっくりくるのだが、書いているのは「さば」。やはり違和感がある。

この缶詰の存在を知ったのは、SNSやネットではなくセブンイレブンの商品棚を物色していた時のこと。

「吉野家が非常用保存食を販売しているのか、面白いな」なんて呑気に眺めていた時、“さば”という文字を見た時はかなり驚いた。これは一度食べておかなければと思い、値札も見ずにそれを手に取り、レジで支払いを済ませた。

帰宅後レシートを確認すると、

 “缶詰類:600円” 

という明細。高い…。

時に、
“さば缶バカ”と“変わり種の缶詰”がかけ合わさると金銭感覚がおかしくなってしてしまう。(牛丼2杯食べられた…)

 

週末のさば缶3

 

原材料は玄米、さば、食塩のみ。とてもシンプルな缶詰なのだと想像がつく。

日本製のさば缶の多くは三陸沖か伊豆諸島周辺、あるいは北欧で獲れたさばを使用するのだが、本商品で使われているさばは中国産と珍しい

加工された魚の生産地による味の違いなんて一流料理人でない限り見極めが難しいのだから、特に気にすることはない。しかし、この原材料のさばが三陸沖産のさばであったら、600円なんて価格で済まなかったのだろう。

 

週末のさば缶4

 

裏面には「2024.07」と賞味期限が記載されている。

公式HPの説明では賞味期限は「常温で製造日を含めて3年」との記載があった。

この缶詰を購入したのは2022年2月。
このさば缶はずいぶん前からあのセブンイレブンの商品棚で「今か今か」とその食される時を待っていたことだろう。

 

 

さらに外缶(観)を詳しくみていくと、[お召し上がり方]の記載があった。

記載内容は以下の通り。

常温のままでも食せます。缶ごと約10分湯煎するとさらに美味しく召し上がれます。温める場合は、缶が熱くなっていますので、取り出し及び開缶時にはやけどにご注意ください。

そうともなれば、温かい丼にしていただくとしよう。

 

週末のさば缶5蓋は開けずにそのまま10分ほど湯煎する

 

温めた丼は美味しいに違いない、10分間よだれを垂らしながらじっと待つ。

 

中身

週末のさば缶6

 

熱々の缶詰を片手鍋の中から取り出し、ゆっくりとその蓋を開けた。

そうすると、黄褐色に焦げついた鯖と玄米が見えてきた。

 

週末のさば缶7

 

鯖の1つ1つの切り身は小さく、ひつまぶしに使う鰻のサイズに近い。

玄米と一緒に食べられるようにとサイズの工夫をしているのであろう。

 

また、1つ思ったことがある。

入っている切り身のすべてに皮がついているということ。

これはつまり、脂を多く纏った身体の“外側の部位”を使用していることになる。吉野家HPには使用する鯖へのこだわりに関する説明はなかったが、何をともかくさば缶好きとしては嬉しい限りである。

どんな魚もそうであるが、「焼き」にすると脂が落ちやすく、本来持ち合わせている魚のオイリーさを損なってしまう。だが、これでちょっとでも鯖の脂を感じることができそうだ。

それに魚の皮を焼いた後のこの黄金色がたまらない。

 

週末のさば缶8

 

一口食べてみた。

まず、鯖の切り身については優しい塩加減で“あっさり”とした印象。どこか塩味が足りない気もする。

それもそのはず。本商品は「非常用保存食」であり、食糧確保がままならない時に味の濃い物を食べないようにと工夫されているのだろう。

この薄い味付けについては後半で紹介する〆方でなんとか工夫できそうだ。

 

一方で鯖の相方となる「玄米」について。

前提としてこの玄米に対して吉野家はこだわりを持っており、秋田産の高機能玄米「金のいぶき」を使用している。ビタミンEは精白米の26倍、食物繊維も豊富。

そんな玄米は“その時”となれば必要不可欠となる栄養素を持つ食材になるわけだ。

食感は通常通り炊飯したお米よりは柔らかく、若干お粥に近い食感だった。ただ、ぐちゃついているではなく「金のいぶき」ならではのもちもちな食感がしっかり残っているため不快感はなく、むしろその満足度は高い

一見白ごまに見える白い粒は「金のいぶき」特有の大きな胚芽。この胚芽があることでもちもちとした食感になるのだという。

 

 

非常時にこんな贅沢をしていいのかと思えるほどのクオリティであり、食す時には周りの目を避けていただく必要がありそうだ。

サバ汁の〆方

週末のさば缶9

 

毎缶(刊)『サバ汁の〆方』と題して鯖の切り身を食べた後に残った汁を使って楽しめる方法を用意しているのだが、この缶詰にはそのサバ汁はない。

(“汁だく”であれば話は別だが)

ということで、今回は少しばかり薄く感じてしまった味を補填する〆方を紹介することにする。

 

〆方

週末のさば缶10

 

今回用意したのは、スーパーで簡単に手に入る「薬味セット」。内容は青ネギ、赤ネギ、刻み生姜の3種。

これを丼の上にのせ、いただく。

しかし、これだけでは味の薄さを補填できていない。さらに一手間加える。

 

週末のさば缶11

 

薬味3種がのった丼の上にまんべんなくオリーブオイルを加え、この丼にまろやかさと塩味を足してみた。

うまい

柔らかめに炊かれた玄米に歯応えのあるネギと生姜が加わることで、満足感が増す。さらに「焼き」によって若干失われた鯖の脂をオリーブオイルで補い、あと少しだけ欲しかった塩味が加わったことでその時やっと「完全体」になった気がした

災害のない今、非常用保存食をアレンジできる今だからこそ、ぜひやっていただきたい。

 

 

まとめ:週末さば缶#7|吉野家 缶飯焼塩さば丼

 

紹介してきた缶詰「缶飯シリーズ」は吉野家公式オンラインショップAmazonで購入可能だ。そこではこの缶詰含め、おなじみの牛丼やうなぎを自宅でも味わえる冷凍食品などさまざまなジャンルを取り揃えている。

そして、こんな商品カテゴリもある。

 

【介護用食品】

 

高齢に限らず、様々な理由で摂食嚥下(えんげ)機能が低下した方・塩分制限をされている方向けにも吉野家は「美味しい」を用意しているのだ。「うまい、やすい、はやい」という代名詞が先行しがちなこのブランドも『すべての人の「美味しい」の先にある豊かさ』を追求している。

 

ここまで読み切ったあなたに1つだけお願いがある。

ぜひ、吉野家の公式ホームページを訪れてほしい。

上で触れた介護用食品についてもそうだが、サイト内の色々なページを確認して吉野家をもっと知ってもらいたい。𠮷野家のロゴ・マークが無償で提供されているページや「そば処吉野家」なるものの紹介ページもある。見ていてとてもおもしろい。

街中に点在している“ただの牛丼屋”が明日から少しだけ見方が変わるはずだ。

僕は“只者ではない牛丼屋”に変わった。

そのように、あなたのモノの見方が変わる週末になることを願って#7を終了しよう。

読んでいただきありがとうございました。

(注:案件記事ではありません)

週末SABA刊(さば缶)表紙#7-80#7缶(完)

 

 


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来週もきっと朝から晩まで頑張って働く。

今のうちにご褒美を考えよう。

ちょぴり贅沢な美味しい一品を用意しよう。

そうとなったら、

財布が緩いうちに、買っておこう。

“あなただけの” 特別なさば缶 を。

僕は次の週末に向けて“さば缶”を探す旅に出る。

 

週末のさば缶

 

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